Portable Pop The Laughing Dogs All of Us The Game Ian Hunter
USパワーポップバンド、ザ・レイト・ショウ唯一の1st(1980年)。2012年にCD化されて聴くことが出来ました。#1「Take a Chance」はザ・フー「I Can't Explain」を思わせるキンキーなイントロから「Please Please Me」サウンドを絡めたAメロ。もっと爆発力あるサビへと突入するかと思いきや意外にシンプルな出来栄え。良い意味でシューズのようなポップ#だ。#2「Stop」は全編でドラムが駆け出してて疾走感があるポップンロール。ギターもイイ感じでなり響いてる♪このタイトルとは真逆なサウンドに「ストップ!」の言葉が響く(#16「Stop (Alternate Version)」ではアレンジがロック度増してカッコイイ仕上がり(1分半ほど長め))。一転して#3「I Won't Play the Clown」はバーズライクな音色が聞ける美メロ#。とってもイイ曲。#4「Actions Speak Louder Than Words」で迷うことなきパワーポップ#が登場。ミドルテンポながらバンド・アンサンブルの充実が感じられる曲。ライブだとより映えそう。#5「What Can I Do」もまさにパワーポップ♪キラー・チューンが無いバンドなので代表曲に迷うところですがパワーポップsideから見ればこの曲は間違いなく1番候補でしょう。聴けば聴くほど好きになる曲。ここから後半にかけて佳曲が連発されます。#6「Hey Sue」はマイベストな1曲。60s中頃〜70s中頃のアメリカン・ポップスの影響をモロにうけたようなサウンドがマジで良い!◎◎。続く#7「Look Who's Laughing Now」も大好きな曲。マーシャル・クレンショウやルビナーズも真っ青の甘いメロディが鳴り響く。#8「Judy」の清涼感は西海岸のフォークロックに近い。「Judy」で思い出す大好きな曲がdB’sにありますがそれに負けないポップ#です(#14「Judy (Alternate Version)」ではデモトラックらしく声がより鮮明に聞こえて生ライブのようです)。#9「Protect Your Love」。ビートリッシュなメロディ、ここでもルビナーズ好きには眉唾な甘いメロディが流れてきます。押さえた声もちょっとジョン・ルビンに似てる気もするな。#10「So Happy」ではREOスピードワゴン辺りの(産業)ロック・フィーングも加えつつ・・これはずっと活動を続けていけばビルボードチャートを席巻出来たかもしれないですね。#11「Won't Mind Waiting」はマイベストの1曲。ビートルズを下敷きにしながらのパワーポップマナーに沿ったポップ#。地味だけども僕の琴線に触れる。中盤〜後半にかけてはミドル#が続きましたがラスト#12「Just a Matter of Time」はスピード感のある曲で締めてくれます。これもっとパンク・ロックにしたらかなりイケると思います。本編は以上12曲。ボートラでは未発表曲が2曲。まずは#13「If You Stay」。平坦でサイケぽいアレンジの曲。ちょっと中途半端な感じで作りかけって感じ。#15「Say Hello」はパイロットを彷彿とさせるポップ#で◎。アルバム収録曲としてしっかりと作りこんでくれたらなお良かったですね。ガツンとした曲は数曲で大半はリズムよりもメロディを活かした曲が並ぶのでもしかしたら最初は物足りなさを感じるかもしれませんがその確かなメロディは歳(年)を重ねるごとに沁みてくることでしょう。 ラフィング・ドッグ1st(1979年)。ニューヨークCBGB出身で、タフ・ダーツやザ・ショイツ、ミンク・デヴィル等と切磋琢磨したバンド。テレヴィジョンに影響を受けつつもヒリヒリしたパンク色はそれほどでもなく実態はパワフルかつソウルフルなロックバンド。タフ・ダーツほどパワーポップにならないのはそのソウルフルさからでしょうね。#1「Get 'im Outa Town」から最高!2nd期モーターズにスクイーズを合わせてもっともっとグルーヴィーに仕上げた名曲。コレでなにも感じなければロックに何を求めているのか分かりません。#2「Low Life」はマージービートな曲調ながらそれは力強く弾ける!グルーヴィーズにも通じる感じでタマらんね。#3「No Lies」。ピアノをフューチャーしたソウルフルな#。どっしり聴かせるあたりはかなりの手慣れですな。ライブ映えするロックンロール##4「Johnny Contender」。#5「Reason For Love」はビートルズなポップなミドル#。CBGB界隈のバンドとしてはかなり異色な曲と言えそうですが続く#6「I Need A Million」が汗がほとばしるようなMC5的なパンクロック#(CBGBのライブ盤にも収録)なんだからこの振れ幅が魅力なんでしょうね。後半はパンクなんて言葉が出てこないポップな曲が並びます。#7「It's Alright, It's Ok」から初っ端ギターソロから始まる趣のちがう曲。まさに1980年アラウンドなロック#と言えます。#8「I'm Awake」もニューウェーヴなポップ#。シンセが使われたりしてポップ度が上がる2ndへの布石のような感じ。#9「Round And Round」では中期ビートルズ「Lucy In The Sky With Diamonds」なサイケな雰囲気。しっかり歌い上げてコーラス/ハーモニーもばっちりだし細かなアレンジも◎です。#10「It's Just The Truth」はウイングスやパイロットにも通じるポップロック#で◎。彼等らしいパワフルさは健在だし、ある側面からしたらパワーポップと呼んでいいかもしれません。#11「Get Outa My Way」。ラストは軽快なロックンロール#で締め。ギターはかなりダンサブルなので体が揺れる。続けざまに2ndの1曲目、ブルーアイド・ソウル風な「Zombies」へも違和感なく・・CDは1st/2ndの2in1なのでお得です。2ndは先に触れたとおり方向展開がはかられたのかポップ度上がりますので合わせてどうぞ! UKサイケポップバンド、ニルヴァーナUKの2nd(1968年)。1stも3rdも大好きなので迷いましたがやはりコレですかね。名サイケポップ盤です。彼等の代表曲といえる#1「Rainbow Chaser」でスタート。オーケストラルにアレンジされたサイケポップ#。その上メロディラインも極上!1stシングルの#2「Tiny Goddess」はポール・マッカートニー彷彿の美しく繊細なバラード。フランソワーズ・アルディ(さよならを教えて!)もカヴァーしてます。#3「The Touchables (All Of Us)」。映画のテーマ曲ともなった彼等の裏代表曲。これも圧倒的にメロディがイイ!ソフトロックな#4「Melanie Blue」はマジ名曲。静と動の同居が素晴らしい2分40秒、落ち着いたメロディから一気にサビのフックの盛り上がりへ。#5「Trapeze」はいろんな要素のマッカ・メロディが混在。いつもながらストリングスが効果的!#6「The Show Must Go On」はインスト#。レイ・デイビス風味なメロディから始まり徐々にビルドアップ。とてもイイです。個人的にお気に入りな#7「Girl In The Park」はロイ・ウッド的ポップ#。#8「Miami Masquerade」はちょとガレージサイケなイントロにおおっとしますが始まってしまえばザ・ムーヴのようなポップ#◎◎。#9「Frankie The Great」は今までとうって変わって50s的な#。女性コーラスも。タイトルのフランキーはまさにそういうことなのかな?#10「You Can Try It」はプラコルハルムとベン・フォールズが混ざったようなミドル#。ワルツなメロディ展開で淡々とした曲ながらアレンジワークは盛りだくさん。#11「Everybody Loves the Clown」はコミカルな異色曲。子供が歌いコラース/ハーモニーをピエロ?よろしく彼等が担当。本編ラストの#12「St. John's Wood Affair」も一癖ある曲。キンクスのような中期ビートルズのような趣。サイケアレンジを組み合わせながらの展開です。ボートラはシングルB面4曲。#13「Flashbulb」はアップテンポなポップ#。#14「Oh! What A Performance」はゴージャスでビートルズな大好きな曲♪ヴォーカルソングの#15「Darling Darlene」も佳曲。#16「C side of Ocho Rios」はドリーミーなインスト#。以上。ニルヴァーナと言えばやはり90sグランジバンドですが、、こちらも是非とも聴いてもらいたい!バンド名称で訴訟問題もありましたがあえて「Lithium」をカヴァーして笑わせてもくれました。 1980年のクイーン8th。3枚目の1であり、『Greatest Hits-vol.1』収録時期としては最後のアルバムでもあるので一区切りとも言えるし、ノーシンセが外れた新たな1歩とも言える。僕がクイーンで1番最初にハマったアルバムです。このアルバムに限りませんが良い曲目白押しです。#1「Play The Game」。めっちゃ好きな曲。若干これまでのクイーンよりもハーモニーが薄れているアルバムの中でコレは今まで以上にスペイシーな美しさがあります。逸品!#2「Dragon Attack」。繰り返されるリフ、ギターソロはZEPを初めとする70sH/R同様ですがクイーン節(なによりフレディの声だし)は全開なので僕は違和感なしです。むしろ次の曲への橋渡しになってよい。#3「Another One Bites The Dust」。個人的にジョン・ディーコンの書く曲が好きなのです。マイケル・ジャクソンも納得のダンサブルなこのファンク#。ベスト盤からクイーン聴いた世代としては全くもってコレもクイーンサウンドですが当時のファンは戸惑いもあったのでしょう。大好きな曲でタテノリ必至だ。#4「Need Your Loving Tonight」もジョンの曲。クイーン的には小粒感は否めないがパワポ好きとしては猛烈に取り上げたい衝動にかられる◎◎。#5「Crazy Little Thing Called Love」も大好きな曲。ロカベリー調。フレディがプレスリーになる瞬間だ。これも今までとは毛色が違うしスタジアム・バンドとしてライブで使いづらそうな気もしますがライブではこの後に「Jailhouse Rock」を続けたりして・・そういうことです。#6「Rock It (Prime Jive)」はロジャーテイラーの曲。フレディの美しく力強い歌い上げで始まりロジャーにバトンタッチして疾走するロックンロール#。あのフレディに高音でコーラスするほどですからvo.としても抜群ですね。#7「Don't Try Suicide」。ハンドクラップから始まるポップな曲ですが裏腹に自殺防止のメッセージソング。曲調は初期ザ・フーのようでもあり。#8「Sail Away Sweet Sister」。個人的には目玉#。ブライアン・メイの声も素晴らしい。20歳くらいの時にホント大好きで熱狂的ファンと会話する時は決まってこの曲をあげてました。みんな一瞬「えっ?」て感じで、でも「まあ、良い歌だよね」と返してくれましたね(笑)#9「Coming Soon」(ロジャー作)。ドラムが前面に出でたお得意のポップロック#。80sの幕開けを告げるようです。ラスト#10「Save Me」。ブライアン・メイらしいパワーバラード。フレディの声にも抜群に合ってる。以前『ハードロック・バラード』なるマイテープ作った時はクイーンではこの曲を選びました。以上全10曲を4人で民主的に分け合った感じで多種多様。フレディ・マーキュリーとブライアン・メイが中心だった今までのアルバムの統一感も壮大で最高ですがさくっと聴ける中に名曲を感じ取れる今作もやはり見逃せないですね! イアン・ハンターがミックロンソンと共に作り上げたソロ1st。1975年作。モット・ザ・フープル脱退後だけあってバンド時代のロックンロールとさほど変わらないサウンドが聴けます。#1「Once Bitten, Twice Shy」のねちっこいロックンロール#が最高!ミック・ロンソンのギター含め全てカッコイイ!歌詞もイイっ!これぞロックンロール♪続く#2「Who Do You Love 」もブギーなリフにホンキートンクなピアノが絡んで◎◎。ハンターのvo.も冴えてるなあ。ルーズなロックンロール#3「Lounge Lizard」はミック・ジャガーが歌ったらストーンズのB面曲辺りに数えられるのでは?味わい深くハンターらしい曲とも言える。9分弱の大作#4「Boy」。出だしからボウイ節じゃん・・一瞬「All The Young Dudes」に想いを馳せる。。が、これは本作唯一のハンター/ロンソン作。あの曲に負けじと素晴らしいメロディを持った佳曲です。#5「3,000 Miles From Here」はソロ然とした奥行きのあるアコースティック#。極太のブリティッシュ・ロック#6「The Truth, The Whole Truth, Nuthin' But The Truth」。長尺ギターソロあるしロンソンのための曲とも言える。#7「It Ain't Easy When You Fall/ Shades Off」。次回作への布石のような歌い上げのスロー#。ドラマティックなメロディもさることながら歌詞が◎の名曲。イアン・ハンターはもし自分が英語圏者だったらもっと感動できるのにと思わせてくれる数少ないアーティストだ。ボブ・ディラン/ジョン・レノン/レイ・デイビス/ピート・タウンゼント同様に詩人としての魅力がハンパない。悔しい。ラスト#8「I Get So Excited」はモット期のようなポップンロール。この手の曲を期待するファンに対し期待以上に応えてくれます。ライブで聴いたら盛り上がるなー最高♪以上全8曲。実は白状すると若かりし時にモット・ザ・フープルのアルバム後にこのイアンのソロ作(1st/2nd同時購入)を手にした時は、「やっぱバンドじゃねーとダメだな」なんてつぶやいてしまったのですが、年を追うごとにその良さが理解できるようになりました。むしろこのソロ1stを聴くことでモット・ザ・フープルの素晴らしさを再確認できると思ってますよ。